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社長訪問・企業探訪

株式会社ネットランド 代表取締役社長吉田和彦氏

今回は、総社員数25名、大阪は日本橋に本社をおく、株式会社ネットランドをご紹介します。

同社は携帯端末やテレビのテロップなどのシステムを手掛け、小規模ながら大手企業とも競争する力を蓄えてきました。 「商品価値は高いのに、グローバルで闘う力に欠ける日本のビジネス」に歯がゆさを覚える吉田社長。現在は、中国市場に向けて事業 を展開中。競争相手はその名の知れた国際的大企業で、勝てばビッグビジネスのチャンスです。

他社とのコラボレーション形式のプロジェクト進行や外国人技術者の雇用、リーダーの養成など、社長に求められる 日々のマネジメントの課題は、尽きることはありません。

創業者社長としてネットランドを率いる吉田社長に、中国進出や外国人スタッフの雇用などについてお話をお伺いしました。

(以下 Y:吉田氏、I:アイビースタッフ)

I :2000年に会社を立ち上げて以来7年、競争と変化 の激しいIT関連業界にあって、着実に実績を積んで成長してこられましたね。 その成長の基盤を支えたものは、何だったとお感じでしょうか?

Y :そうですね‥。実は私は学生の頃からSEとして仕事をするようになり、その仕事の方が面白くなってしまって、大学 卒業が予定より少し遅れたのですが(笑)、今振り返っても、その当時から、人との出会いに大変恵まれたということです。非常に多くのも のを与えて頂いたと思っています。私達の仕事は一つ一つの案件に対していかに成果を生み出し、お客様にご満足頂けるかが鍵です。 信頼を積み重ねられてこそ、成長があります。
そういう意味では、周囲の方々のお陰で手にしたチャンスに対して、誠実に対応して きたその姿勢こそが、成長の基盤だったといえるかもしれません

I :社員の方々の雰囲気も、いわゆるソフトハウスっぽくはないというか、技術力だけで凌ぎを削っているのではない、という印象で すね。人間味溢れる、というか‥(笑)。社長が大切にしておられる姿勢を反映しておられるようですね?

Y:私の姿勢が反映されているのなら嬉しいことですが、社員が明るく楽しく、前向きに仕事をしてくれるように、 ちょっとした工夫もしているんですよ。

I :たとえば‥‥?

Y:システムの仕事は、経験を重ねるに従って、単調に感じることも多くなってきます。そうするとモチベーションが おのずと下がる。それは即、仕事の質を下げていくことになります。 そういった状態を避けるために、社員各自のステップを見ながら、新たにチャレンジとなるような仕事を与えるようにするのもその一つです。

I :モチベーション管理、ですね。そのように醸成された"やる気"の延長線上に、現在取り組まれている中国進出のプロジェクトなど もあるわけですね。

Y:そういえるかもしれません。中国進出にあたっては、在籍している中国人スタッフの働きが非常に大きく寄与してい ます。中国への進出は、様々な点で一筋縄では達成できません。パイプ役を果たしてくれた彼の貢献は事業を大きく進展させました。
彼には学生時代から仕事をしてもらっていますが、互いに誠実に関係を築いてきたからこそ今がある、と思っています。

I :外国人スタッフの雇用に関しては、関西の中堅中小企業でも興味を持つ経営者の方が多いと思いますが、実際乗り出してみると文 化の違いなどで苦労することも多いようです。御社ではよい関係づくりができているようですが、何か秘訣がありますか?

Y:採用にあたって私が大切にしている観点等は、 日本人採用と同じです。面接では技術的能力よりむしろ、その人 の人柄を重要視しています。技術は後からでも身に付けてもらうことが可能ですが、採用の段階から対話を重ねて、「人の気持ちがわかる」 人を採用することを大切にしています。
コミュニケーションにおいては、表現方法や発想には違いがある、ということは頭においておく必要があるでしょう。

I :中国では、国際的大企業とシェア争いをする分野で大健闘されているようですが、ご自身もかつては、大企業でお仕事をなさった ご経験をお持ちですね。特に大企業との競争において、意識しておられることはありますか?

Y:「良いものを安く」‥‥私達の規模を活かし、大企業では実現できない価格で同等以上の内容を実現することです。 携帯端末機の開発においても、大企業相手に非常に良好な成績を収めた経験がありますが、大手に勝つためには必須の条件でしょう。

I :その競争力を維持するのは、一つ一つの現場を担当するスタッフの方々ですね。チームで1つの仕事を動かすことも多いことと思い ますが、スタッフ育成における課題や、課題への取り組みについてお聞かせいただけますか?

Y:現在力を入れたいと思っているのは、リーダーの養成です。弊社のような業態では、他社の人材も入れてチーム構成 をすることも多いのですが、現場リ-ダ-の不在が原因でチームにまとまりがなくなった経験があります。上に向かってでも怖じけることな く前向きに意見を出し、問題提起してくれるリーダーを養成したいと考えています。そういった風土を醸成するためにも、私自身が将来へ の方向性をもっと明確に出していくもりです。「お客様を喜ばせたい」という姿勢は今後も大切にしたいと思っていますが、それだけでは 社員はついてこないでしょう。もっと明確なビジョンを出していく予定です。小さい会社だからこそ、“王道”を歩まねばならないと考え ています。

I :会社を創設されて7年。会社の成長段階も、第二のステージに向かっておられるようですね。今後のご発展を楽しみにしております。

今後のキーワードは「教育」と「携帯電話」と話す吉田社長。創業直後経営を資金的に支えたのは、学校法人からの管理 ソフト作成の事業でした。その法人理事長は、「大手には決まり通りの分割での支払い、しかし私達のような小さな会社に、一括で資金を 投入してくださった。」。周囲の方々に見込まれ、その関係を大切にし、期待に応えるという姿勢は今も変わりません。 趣味は「馬」と「株」。自ら馬のオーナーとなり、成長を見守るのが今一番の楽しみ。(取材当日在席だった社員の皆さんと。後列中央 が吉田社長。)

株式会社ネットランド 企業DATA

設立
2000年11月3日
資本金
1,000万円
社員数
25名
本社
大阪市中央区日本橋2-7-8日本橋ウエノビル5F TEL:06-6632-8444
事業内容
お客様のコンピュータ室の運用・ユーザー教育業務
パッケージソフトウェア販売・ハードウェア販売・WEBサイト構築
労働者派遣事業法に基づく特定労働者派遣事業(特27-300508)

取材後記

「ソフトウェアのプログラマー募集」。後のネットランド吉田社長を誕生させたのは、アルバイト募集の一枚のポスター でした。時まさに、アパレル産業全盛期。"夜霧のハウスマヌカン"などという歌が流行った時期でした。大学生の吉田青年は、服飾関係 の会社だと思い込んでアルバイトを始め("ウェア"違い‥。)、コンピュータ関連の会社だと判明したのは開始から約1ヶ月後。 「トレーナーにジーンズなんて着て、会社員の方々に混ざっておとなしく入力作業してました。」。長身にスーツを着こなす今の吉田社長 からはちょっと想像し難い、若き日のエピソードです。ご自身はその後間もなく在学中から立派にSEとして活躍。未経験の人でも育て上げる 自信はこういったご経験に基づいているようです。

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