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経営羅針盤

計画性と柔軟性

本レポート読者の皆さんの中に、計画を立てることを面倒に感じる方はないでしょうか?実はこうしてお尋ねする私は若い頃、計画を 持たずに、その場の感覚で様々なことを行っていました。計画を立て準備していても、その通りいくとは限らないからです。 だからといって計画を立てなくて良いという訳ではありません。計画を立てることにより、自分の中で確実にイメージングでき、成功する 確率が高くなります。いくつかの経験を経て私も、無計画の悪癖を改め、計画を立てて何事にも準備を充分にしてから臨むようになりました。

一方できっちり計画を立てていても、予想外のことが起きてパニックになりそうなことがあります。特に海外旅行ではこのようなことが しばしば起こるものです。予定していた飛行機が飛ばない、列車が来ない、店が閉まっている、待ち合わせ場所が変わっている、などなど‥。 2年半前アメリカの空港で、ビニールテープでぐるぐる巻きにされた自分のスーツケースが回転テーブルに出て来た時には、一瞬何が起こ ったのかが全く判らなかったことが思い出されます。

日本で最初の南極越冬隊長である西堀栄三郎氏の講演をお聴きしたことがあります。西堀氏は、南極に行った経験がなかったため、南極 で仕事をした経験のある欧米人を訪ね歩いて情報収集をし、南極越冬の準備をしました。講演の中でも、充分な情報収集・分析の上で計画 を作り、入念に準備することがとても大切だ、と言われていました。西堀氏は南極越冬隊長として、多くの専門家の協力も得ながら時間を かけて準備を行いましたが、実際南極に行ってみると、荷物が氷の海に流されたり、冷凍食品を腐らせてしまったり、思いもよらない事態 が次々に起こり、それはそれは大変でした。しかしその一つ一つに臨機応変に対応し、無事最初の越冬を成功に導いたということです。

私達の日常の仕事は、南極大陸で越冬するほど厳しくはないはずです。机上での計画通りにはならないことを考慮して業務にあたること は不可能ではありません。が、それでも、こういった一種のパニック状況に陥っていることがあります。

では、計画通りに事が運ばなくてもパニックを起こさず臨機応変に対応するためには、何が大切でしょうか?私は自分の経験から、“慌て ふためかない心”を持つよう心がけています。心が平静でさえあれば、どうすればよいかということが頭に浮かんできます。そしてさらに付 け加えると、入念な準備は当然のこととはいえ、その準備が過信につながると、危機対応への感覚が鈍ってしまうため、思いもよらない事 態に陥った際に慌てふためいてしまうことが多いようです。

今では、特に新しいことを始める際には、「準備は不完全なもの」ということを頭に入れ、危機対応において慌てふためくことのないよう 、肝に銘じています。

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