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最新TA情報

第4号(2003.11.21発行)

最新TA情報 第4号です。 今回は7月号のより、「日本のTA」についての記事を紹介します。日本でのTAの歴史や現状について、 日本TA協会の方達が紹介記事を掲載していました。本文では、臨床分野及びカウンセラー分野のことを中心に述べておられますが、 TAの教育分野としては、安部先生が理事を務めるTA教育研究所が日本では現在のところ唯一の団体です。(TA教育研究所の紹介はこ ちらでご覧になれます)。日本でも、もっとTAを発展させ、広めていきたいです。アイビーとしても積極的に貢献していけたらと思っています。

「TA in Japan」(著者 Ryoko Shimada, Izumi Kadomoto, Ryuta Kanematsu)
“日本でのTA(交流分析)” (要約:堀 監修:安部先生)

私たちは、日本の交流分析コミュニティについて話す機会をいただいたことを喜び、誇りに思っています。ご存知のように、ITAA(国際TA 協会)には多くの日本人メンバーが加入しており、その数は年々増加しています。日本国内のメンバーは、TAを学び、仕事や生活の場で活用しています。確実に、国内のTAコミュニティは周囲の人たちにTAを活用することが魅力的であることを示してきたと自負しています。

日本には、主に3つのTAの組織があります。日本TA協会(TAAJ)、日本交流分析学会(JSTA)、日本交流分析協会(JTAA)です。本記事では、ITAAと一番近い関係にあるTAAJを取り上げたいと思います。TAAJは1988年に設立され、現在では約300名の会員が所属しています。会員には心理療法医、精神病医、カウンセラー、看護婦、教育者、組織開発のスペシャリスト、法律家、大学院学生なども含まれています。TAAJの目的は、TAの理論、方法、原則について人々が理解し、発展させていく支援をしていくことです。したがって、TAAJの主要な活動はTAを学びたい人々に情報を供給することで、TA101及びTA202のコース・セミナーを開催し、四半期のニュースレターの発行、年次総会の開催等を行っています。

TAAJには、数名のTSTA(教授)あるいはPTSTA(准教授)資格を有するトレーナーがいます。特に彼らは臨床分野でのTAの活用を強みとしています。日本国内3つの団体の内、TAAJだけが、臨床及びカウンセラーの分野でのCTA(ITAAの有資格者)メンバーを輩出しています。TAAJは、アメリカおよびヨーロッパから日本に多くのTAのリーダーを招待してきました。その中には、ロバート・グールディング、メアリー・グールディング、ミュリエル・ジェームズ、ヴァン・ジョインズ、スティーヴ・カープマン、ジョー・カッシウス、ジョージ・トムソン、ジャン・へニング、シャーロッテ・ダーレンバック、デントン・ロバーツ等も含まれています。私たちは引き続き、ITAAと協力、親密な関係を築くことにより、日本でのTAの発展に寄与していきます。1つの貢献として、日本の若いCTAメンバーによって書かれた初めてのTAのテキストが2003年にTAAJによって出版されます。

日本の多くの人々が、初めてTAに触れたのは、バーンの書籍「人生ゲーム入門」(1964年)でした。その書籍は日本の社会心理学者 南博氏博士によって翻訳され、1967年に日本で出版されました。この翻訳の結果、日本ではTAは、最初に社会心理学の分野に導入されました。

1971年、日本で心療内科を最初に確立した池見酉次郎医学博士が、メキシコで開催された心寮内科の世界会議でTAについての知識を得たことにより、心身の処方の現場でTAを適用し始めました。池見氏および彼の同僚は、1976年にJSTA(日本交流分析学会)を設立しました。このようにしてTAは日本の中で心療内科の精神治療学のアプローチとして1つの主要な戦略と位置付けられました。JSTAは現在1,000人以上の会員が所属しており、その3分の1は心療内科医を含む内科医です。

日本のTAの発展においては、東京の早稲田大学の教授である深沢道子氏が重要な役割を果たしました。彼女はTAAJの前会長であり、長年の間、日本で唯一人の臨床分野のTSTA(教授メンバー)でした。カリフォルニア州ワトソンヴィルにあるマドンナ山でメアリー&ロバート・グールディングからTAゲシュタルト心理療法を学んで以来、彼女は精神療法および教育現場でTAの理論及び手法を活用してきました。資格取得後、彼女はTAを多くの人々に教えてきました。彼女からTA101を取得した人は2000人以上にも及びます。1994年には彼女の研究生のうち8人がCTA試験に合格し、別の7名も2001年に合格しました。彼女がミュリエル・ジェームズ・リビング・プリンシプル賞を昨年ITAAより授与したことは多くの日本人にとっての名誉でもあり、彼女の著しい貢献の成果でもあります。

1980年には、TAは臨床分野だけでなく教育、企業の分野にも広がっていきました。日本産業交流分析協会(後に日本交流分析協会に改名)は、臨床以外の分野でのTAの促進を目的に1976年に設立されました。

しかし、日本において、TAのコミュニティが日々進歩していたとしても、それは少し偏った形であることを私たちは認めます。例えば、多くのTA実践者はTAの全体のアウトラインを知らず、エゴグラムについてのみ聞いたことがあるといいます。これは、日本では、ジョン・デュセイのエゴグラム理論に基づいた大変人気のあるパーソナル診断があるからです。それとは対照的に、「ゲーム」「人生脚本」「ラケット」といった理論があまりよく知られていません。不運なことに、TAは日本の大学の医学部、心理学部、および教育学部の標準カリキュラムに採用されていません。したがって、TAが、その明確さおよび効率的で、多くの分野で偉大な可能性を持っているにも関わらず、日本ではTAが広く活用されるためには、まだまだ多くの時間がかかると思われます。そうなるためにも、もっと多くの資格を有するスーパーバイザーが必要です。またTAの異なる分野のトレーナーおよび研究生がより緊密に協力する必要があります。

私たちは、日本でより多くの人々がTAについて学び、活用することを望んでいます。そうする中で、日本のTAを強化し、「I'm O.K. You're O.K.」の哲学を発展させていきたいと思っています。私たちの夢は、将来日本でITAAが後援する国際会議を開催することです!

記事を読んでの感想(堀)

記事にも書いてある通り、「TA」=「エゴグラム」と思われている方は確かに多いです。「ゲーム」「人生脚本」 「ラケット」等、TAの持つ魅力的なツールも広く皆様に知っていただきたいといつも思っています。 日本にも、国際TA協会の有資格者がもっと誕生し、TAがもっと発展していったらいいなと思います。

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